局地豪雨、30分以上前に予測

昨年8月に広島で土砂災害を発生させたような局地的な豪雨を、雨雲ができる前の気流の変化などから30分以上前に予測するための大規模研究を京都大、神戸大、情報通信研究機構など11の大学・研究機関が始めたそうだ。
豪雨が発生しやすい兵庫県南部の六甲山系を中心にした関西地域で、今年度から5年間約20基の最新機器で計測を続け、豪雨の兆候となる気象状況を明らかにするという。
豪雨が起きる仕組みは、地表付近の水蒸気が強い上昇気流で上空に運ばれ、水蒸気が小さな水滴に変わり雲ができ、上昇気流が続いて大きな積乱雲へと発達し、水滴が大きな雨粒となって地上へ落下する、と考えられている。
最近は気象レーダーの性能が向上し、雨粒ができた段階の精度はよく観測できるようになってきたそうだ。レーダーで上空の雨粒をとらえ、地上に降ってくる前に予測情報を出すシステムの開発も進む。ただ、豪雨が降りだすまでの時間は10分くらいで、自治体や消防団が注意を呼びかけたり、山間集落や地下街から避難したりするにはより早い観測が求められている。
研究では、六甲山系を取り囲むように観測機器を配備し、上昇気流や風向きの急激な変化、大気中の水蒸気の変動など雨雲ができる段階の観測精度を高めるという。蓄積したデータから雨雲の兆候をつかみ、豪雨をもたらす気象状況を絞り込む予定だ。
豪雨が早い段階で分かれば避難などの対応もでき、被害を最小限に抑えられるだろう。天災を避けることはこれまで難しいとされてきたが、気象観測の精度が上がることで少しでも多くの命が助かることを願う。