イレギュラー

どんな漫画にも定番のパターンがあるが、イレギュラーも存在する。
「笑ゥせぇるすまん」ですら、喪黒自身が客との約束を破ってしまい、客に罵られ、喪黒が贖罪の意味を込めて客を救う話があったりする。
しかし、謝罪の為に救う、という事は最初から貶める事を目的としている事がバレバレで、そこが却って面白かったりもする。
普段のパターンが強固であればあるほど、イレギュラーの回は面白い。

面白い

ドラゴンボールで、悟空と餃子は会話をした事がない。
特に必要なかったのかもしれないが、かなり長い時間一緒にいた筈だ。
天津飯が居なくても、餃子が自由に闊達にしているところはあまり想像できないが。
クリリンとはよく話していた様な気もする。
どっちにしても、台詞はあまり多くないキャラだ。

柔道一直線

1967年から1971年に連載された、梶原一騎の柔道漫画。テレビドラマ化もされている。
主人公である一条直也の父親は1964年の東京五輪の柔道で敗れ、命を落とす。
直也は車周作の指導のもと、「地獄車」、「海老車」などの技を駆使して外国人柔道家や日本のライバルたちと戦う。
最後は師匠・周作が直也に「地獄車からの脱皮」と新たな飛躍が必要と見て、敢えて敵の外国人柔道家に「地獄車攻略法」をさずける。
直也は試合でも相手の誘いに乗らず、冷静に普通の投げ技で破り、最後は日本人のライバルを地獄車で下して優勝する。
周作は負けを認め、直也の活躍がテレビ中継されている料理店で酒を飲みながら息を引き取る。
巨人の星でも見られる様に、主人公の身内の人間が敵役に加担する事によって主人公を鍛える、という設定が梶原一騎は好きな様だ。
主人公は虚を突かれる様な形で、誰よりも自分に親身になってくれている筈の人間が急に敵に回る、という動揺が伝わったくるだけに、切ないものだ。
しかも、その真意が主人公には分からない、読者には分かる、というのが哀しい。
オリンピック金メダリストの斎藤仁を初め、この柔道一直線を見て柔道を始めた、という人物は多く、影響は大きい。

プロレススーパースター列伝

1980年代初期の梶原一騎による漫画。
当時人気の高かったレスラーにスポットを当て、実際の試合や、誇張したエピソード、フィックションも混ぜて描かれている。
初代タイガーマスクの連載が一番多く、やはり当時の子供には圧倒的人気だったのだろうと思う。
また、スタン・ハンセン、ハルク・ホーガン等、外国人レスラーの扱いが殆ど。
梶原一騎が逮捕されなければ、ジャンボ鶴田編が予定されていたというので、残念だ。
藤波編、長州編も見てみたかった。
それにしても、登場するレスラー達の名前を見ているだけで、現在の日本のプロレスとの層の違い、スケールの違いを感じる。
ミルマスカラスや、タイガージェットシン、ブッチャーにファンクス・・・・
つくづく、古きよきプロレス時代だったのだと思う。

がんばれ!キッカーズ

名門清水が丘FCの補欠だった大地翔が北原小学校へ転校し、北原キッカーズに入部する。
しかしキッカーズは公式戦未勝利で22連敗中の弱小チームであり、キャプテンの本郷をはじめ部員達も、その境遇に甘んじていたが、やがて翔のサッカーに対する真摯な態度に影響を受け、失った情熱を取り戻していく。
そして南陽SCの上杉、西山SSSの水島兄弟といったライバルとの対決を通じて、共に成長をしていく。
キャプテン翼とは違い、弱小チームが段々強くなっていくところにカタルシスを感じる。
主人公が、元名門とは言え補欠だった、というのも良い。
普通かそれ以下の状況から成長していく方が、小学生らしくて良いじゃないか。

あしたのジョー

1968年~1973年に連載された「あしたのジョー」。
東京・山野のドヤ街で、矢吹丈と丹下段平が出会う。
喧嘩の強い丈にボクシングの才能を感じた段平は、彼にボクシングを教え込む。
年齢が離れた同じ様に目的を失っていた2人が、ボクシングを通じて熱く生きていく。
力石徹をはじめとする数々のライバル達と、丈の死闘は手に汗握る。
力石徹の死が、漫画という世界を飛び越えて社会現象にまでなったのは、何故なのか。
実在しない漫画の中の人物の葬儀を行うという、とても考えられない事があった。
凄い事である。
燃え尽きる、というのがどういう事なのか。
あしたのジョーを読んで感化された少年は多かったことだろう。

デトロイト・メタル・シティ

ひたすらギャグの世界。
メタルの持つ一般的なイメージのみを誇張して、突き詰めた感じ。
ヨハネクラウザーⅡ世が、普段はポップでお洒落な音楽を好む青年「根岸」という設定。
だが才能があるのはクラウザーになった時のメタルで、根岸の方はさっぱり駄目という哀しさ。
デスメタルという設定になっているのに、実写版を見ると普通のハードロックだった(笑)。
まあ、映像でデス声で歌う訳にはいかないから当然か。
ギャグ漫画だからいいのかもしれないが、世間から見たヘヴィメタルって、こんなもんなんだろうな~と少し悲しくなる。

こちら葛飾区亀有公園前派出所

「こち亀」はほのぼのする漫画だ。
あれだけ滅茶苦茶やっている両津が、皆から愛されているのがよく分かる。
キャラクターもブットンデいる。
中川や麗子、中川部長との掛け合いは癒される。
初期の頃の戸塚・寺井とのコンビネーションも面白かった。
普段は優しく弱々しいが、バイクに乗った途端に顔つきや言動が全く変わってしまい、物凄いバイクの運転技術を見せる本田もいい味を出している。
四年に一度、オリンピックイヤーのみに登場する日暮は、その設定だけで既に異質だ。
結構、日暮のファンも多いらしい。
両津のハチャメチャな行動を中心に描かれるドタバタ劇に、何故だかホッとする。

はじめの一歩

1989年から連載が続いていることにまず驚き。
主人公はあくまで幕之内一歩なのだが、他のキャラクターが大きな試合等になるとメインになる事で、なかなか飽きない。
私は特に青木と木村について、想い入れが強い。
木村が間柴に挑戦した試合。
下馬評では圧倒的に間柴有利。
その試合前に宮田の所に通いつめ、スパーリングを積む木村。
そんな木村を陰ながら心の底から応援している青木の友情。
どうにもできない想いでヤキモキするだけの一歩。冷たく見放している様で実は結構心配している鷹村。
そうした下地がしっかり整い、試合に向けての期待度がどんどん高まっていく。
そして、敗れはしたが間柴をあと一歩のところまで追いつめ、戦慄させた木村の雄姿は恰好良かった。
脇役が主役になる、という展開は結構好きなので、気に入っている。

タイガーマスク

孤児院で育てられ、喧嘩したところを見られて悪役レスラーの養成機関「虎の穴」にスカウトされた主人公の伊達直人。
地獄の様なトレーニングを経て、虎の穴を卒業後、悪役レスラー「タイガーマスク」としてプロレスデビュー。
彼は自分を育ててくれた孤児院が経営の危機に立っている事を知り、ファイトマネーの一部を寄付する様になる。
この事がきっかけで、虎の穴から裏切り者としてマークされてしまい、次々と刺客を送り込んでくる、という流れだ。
実在するレスラーとも結構闘っており、古いプロレスファンにとっても楽しめる。
悪役からベビーフェイスに転向する、というのはその後の実在タイガーマスク佐山聡とは全く違うので、後追いで本作品を読んだ時に違和感を感じた。
5カウント内は認められる反則技を、使うべきかどうかで悩んだり、と今となってはちょっと笑える部分もあるが、正義と悪で葛藤するタイガーの心理を表現している。
最後は車に挽かれそうになった子供を助け、彼自身は挽かれて死んでしまう。咄嗟にマスクを川に投げ込んで、タイガーマスク自体は死なせなかった、というオチになっている。